呼吸の乱れの原因は、姿勢の崩れ?

先日、自律神経のお話をしましたが、今日は自律神経と関わりのある呼吸についてです。

マスク生活も長くなり、息苦しさを感じたり、口呼吸になってたりする方もいるかもしれません。私たちが生きていくために必要な呼吸について、そして呼吸が乱れる原因について考えていきましょう。

1日の呼吸は22,000

日頃、呼吸を意識することはありますか?

私たち人間は、生きていくために酸素が必要ですから、意識せずに呼吸を繰り返しています。1日の呼吸数は22,00023,000回ともいわれます。これを365日毎日行うわけですから、もし呼吸が乱れていたら、身体には様々な影響が及びますよね。

そのひとつは、自律神経の乱れです。自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、呼吸が速くなることは交感神経へのスイッチが入りやすくなります。自律神経のバランスが崩れると、身体の緊張状態が強く精神的に不安定になったり、食べたものの消化がうまくいかなかったり、心にも身体にも影響が及びます。

また、呼吸が乱れると、酸素をたくさん取り込むために肩で息を吸うようになり、肩こりや腰痛といった症状にまで発展することもあるのです。

呼吸が乱れる原因は姿勢?

呼吸が乱れる原因のひとつに姿勢があります。特に、お腹が前に突き出る反り腰の方は、呼吸が速くなったり浅くなったりします。

まず、呼吸のメカニズムについてお伝えします。

呼吸に最も大切な筋肉は横隔膜です。お腹の上あたり、あばら骨や背骨の内側に付いている筋肉であり、この筋肉がお腹の方に下がることで肺の空間が広がり、空気が流れ込みます。その後、今度は横隔膜が上がると空気が吐き出されます。

この横隔膜が付いているあばら骨が、姿勢に重要な骨なのです。お腹が前に突き出るような反り腰の姿勢は、あばら骨も前に飛び出ているため、そこに付いている横隔膜の動きが不十分になってしまいます。

すると、空気をたくさん吸いたくても吸う空間が広がらないため、呼吸が浅くなったり、肩で呼吸をしたりしてしまい、いわゆる胸式呼吸のようになり、肩の疲労につながってしまいます。

呼吸を整える

そのため、呼吸を整えるためには、反り腰を改善することが大切です。反り腰を引き起こしてしまう原因のひとつが、広背筋と呼ばれる背中の筋肉です。この筋肉をストレッチすることで、反り腰が軽減されて呼吸も整いやすくなります。

加えて、呼吸を整える為に行えることを挙げてみます。

  • アルコールを控える
  • 睡眠の質を整える
  • ストレスを長引かせない
  • 栄養バランスのとれた食事をする

アルコールを分解する時には酸素をたくさん必要としますので呼吸が速くなったり荒くなったりします。

また、睡眠の質が悪く十分に休息がとれていない場合や、長期に渡るストレスが続く場合は、身体の緊張状態が続くことで、反りやすい姿勢になります。栄養バランスのとれた食事をすることで身体の代謝反応が良くなり、呼吸を含めた身体の機能も整います。

毎日の呼吸を整えて、身体をリラックスさせましょう。