良い眠りのために必要なこと
少しずつ涼しい季節になり、寝苦しさからも解放される季節ですね。ですが季節に関係なく、睡眠に関するトラブルを抱えている方も多いかと思います。人生の1/3~1/4は寝て過ごしますので、質の高い睡眠をとることは健康のためにとても重要です。
睡眠の役割
私たちには睡眠が必要です。睡眠時間が短いと、頭がぼーっとしたり集中力が続かなかったりした経験をお持ちの方は多いと思います。睡眠の役割は、記憶を整理して定着させる、全身の細胞を修復する、免疫力を高めるなど多岐にわたります。
さらに睡眠時間の減少や時間が乱れると、食欲が増える、もしくは減退するといったことも起こります。いかに良い睡眠をとるかということは、勉強や仕事の効率を高め、健康や美容のために重要なことです。
症状から考える睡眠トラブルの原因
睡眠の悩みをもつ方はとても多いです。なかなか寝付けない、途中で起きてしまう、十分寝たはずなのに疲れがとれないなど……。
症状から考えられる睡眠トラブルの原因をみていきましょう。
- 寝付きの悪さ
なかなか寝付けないのは、「メラトニン」が分泌されていないからかもしれません。
メラトニンというホルモンが分泌されることで、私たちは眠くなります。このメラトニンをつくるためには、トリプトファンとよばれるタンパク質、鉄やビタミンB₆、マグネシウムなどの栄養が必要です。これらが不足している場合、メラトニンがつくられずに寝付けないといった症状を引き起こします。
- 中途覚醒
睡眠の途中で目が覚めてしまう方、夜中に脳や身体が興奮状態なのかもしれません。夜間は食事がとれないために血糖値が下がりやすいので、血糖値を上げるためのホルモンが分泌されます。血糖値を上げるホルモンは、アドレナリンやノルアドレナリンといわれる交感神経にスイッチが入るものであり、これらが分泌されると心拍数が上昇、興奮状態となり目覚めてしまうことがあります。
- 疲れがとれない
十分寝たはずなのに起きても疲れがとれない場合、生活リズムにあわせて分泌されるホルモンのバランスが乱れてしまっていることが考えられます。例えば、コルチゾールとよばれるホルモンの分泌量は、早朝に多く夜にかけて減少します。もしコルチゾールの分泌量が低下していると、深い睡眠がとれず朝気持ち良く起きられません。
コルチゾールについては前回のブログをご覧ください。
良い睡眠のためにすぐできること
これらのことを考えて、良い睡眠のためにすぐできることを考えていきましょう。
- 栄養バランスのとれた食事
- ストレスを軽減し、生活リズムを整える
- スマホやパソコンは、寝る直前には控える
眠るために必要なメラトニンをつくるには、いくつもの栄養が必要です。偏った食生活では、メラトニンがつくられず眠気が起きません。慢性的なストレスはコルチゾール分泌に影響を及ぼし睡眠の質悪化につながります。さらに、スマホやパソコンからのブルーライトは脳を興奮状態にさせます。できることからはじめて、起きている時間を有意義なものにするために、睡眠の質を高めていきましょう。