PMSとマグネシウムの関係
今回は、PMS(月経前症候群)の症状がツライ方に読んでいただきたい内容です。精神的に不安定になったり、肌荒れや頭痛、そして腹痛になったりなど、毎月やってくる症状に悩まされている方は、少しでも改善させたいですよね?
PMSとマグネシウムの関係についてみていきましょう。
PMSとは
PMSとは月経前症候群といい、月経前の3〜10日間程の期間続く、ココロとカラダにあらわれる様々な症状を指します。
より具体的な症状は、些細なことにもイライラする、精神的に不安定になる、何事も憂鬱になる、そして腹痛や張り、体重増加、眠気、乳房の張りなどで、これらの症状は月経開始とともに消失するのが特徴です。
そして、今挙げた症状は一例であり、ヒトによっては「立ち上がるのもツライ」「他人に優しくなれない」など月経がくる度に悩んでいる方はとても多いです。
症状がひどい場合は、是非一度産婦人科の受診を検討してみてください。
PMSとマグネシウム
PMSの原因のひとつとして、マグネシウム欠乏が考えられます。
マグネシウムは、体内でカルシウムと協力してはたらいており、カルシウムは筋肉の収縮に関与する一方、マグネシウムは筋肉をゆるめる作用をもたらします。マグネシウムが不足していると、子宮や全身の筋肉がゆるめられず、腹痛や頭痛、腰痛といったことにつながります。
そして、PMS患者105人を対象にした試験で、PMS患者は一般的な数値よりも赤血球マグネシウム値が有意に低いという研究結果があります。(「Ann Clin Biochem. 1986 Nov;23 ( Pt 6):667-70.」より)
さらに、アメリカ人医師Dr. Russell Marzによる食事調査では、PMS女性の栄養状態が以下のように明らかになりました。(「Medical Nutrition from Marz 2nd Edition」より)
- 精製糖の量が275%高い
- 精製炭水化物の量が67%高い
- 乳製品の量が79%高い
- ナトリウムの量が77%高い
- マグネシウムの量が77%低い
- 鉄分の量が53%低い
- 亜鉛の量が52%低い
マグネシウムは、コンビニ食を多く摂る方、ストレスを抱えている方などが不足する傾向にあります。マグネシウムは体内の代謝を上げるために必要不可欠な栄養素ですので、積極的に摂取することをおすすめします。
PMS症状改善のために
さらに、マグネシウムはビタミンB₆とあわせて摂取すると症状緩和が期待されます。
ビタミンB₆は、レバーやにんにく、パプリカ、ぬか漬けなどに含まれていますので、マグネシウム食材である海藻、大豆製品、そしてほうれん草などと一緒に摂り入れてみてくださいね。
さらに、油の質も重要です。外食が多いと、リノール酸という身体を炎症体質に傾けてしまう油の摂取量が多くなります。
そのため、良質な油を含む魚を積極的に食べたり、オリーブオイルを使って自炊をしてみたりしましょう。
月経は毎月あるものです。食事での改善は少し時間がかかるかもしれませんが、今後のことを考えて、もし日頃の食生活が乱れているな、マグネシウムの摂取量が少ないなと感じる方は、是非食事を見直してみてくださいね。