美白のためのビタミンC⁉︎

美容や美白のためのビタミンCのサプリメントやスキンケア用品が多く販売されていますね。ビタミンCにはコラーゲンをつくったり、お肌を白くしたりするはたらきがあるのですが、実際に効果が出るかどうかは個人差があります。なぜ個人差が出るのか、今日はビタミンCについてみていきましょう。

ビタミンC不足で起こる症状

ビタミンCは、イヌやネコなどの動物は自分の体内でつくることができるのですが、ヒトはつくることができません。そのため食品から摂取しなければならず、不足すると身体に様々な影響が出ると考えられます。

  • 傷が治りにくい
  • アザができやすい
  • シミやそばかすができやすい
  • ストレスに弱くなる
  • 風邪をひきやすい

このように美容面だけでなく、風邪などの感染症にかかりやすくなったり、ストレスに弱く、不安感を抱きやすくなったりするんですね。

ビタミンCのはたらき

先にお伝えしたように、体内のビタミンCが不足すると様々な症状があらわれます。その理由はなぜなのか、ビタミンCのはたらきをみていきましょう。

  • コラーゲンをつくる

私たちの皮膚や血管、骨など身体の多くの部分はコラーゲンでつくられていますが、コラーゲンの材料はタンパク質、そしてコラーゲンをつくる過程でビタミンCが必要なのですね。ビタミンCがなければコラーゲンがつくられないため、不足するとお肌の潤いが低下します。さらに血管がもろくなりアザになりやすかったり、傷が治りにくくなったりといったことが起こります。

  • ストレスに対処する

私たちがストレスを受けると、副腎という臓器からコルチゾールと呼ばれるホルモンが分泌されて身体を守る反応をとります。副腎はビタミンCの濃度が濃く、免疫に関わるリンパ球や目の水晶体に次いでビタミンCが多い場所です。そのため、ビタミンCが不足しているとストレスに対処できず、うつ症状を引き起こしやすくなります。

  • 活性酸を除去する

活性酸素って聞いたことありますか? 酸素を取り入れて呼吸をする私たち人間は、体内で必ず活性酸素が発生します。過剰な活性酸素は細胞を傷付け、がんや心疾患、生活習慣病などの病気をもたらす要因にもなります。ビタミンCは、その活性酸素を除去して、無害な物質に変えてくれるはたらきをしています。

ビタミンCが優先される場所

ビタミンCはコラーゲンをつくったり、ストレスに対処したり、活性酸素除去したりと、身体中で多く必要とされています。ビタミンを摂取すると、まずは優先順位が高い場所で使われ、そこが十分に満たされている場合に他にまわされます。ビタミンCの濃度が濃く必要度が高い場所は第1にリンパ球、次いで目の水晶体そして副腎です。例えば、風邪をひいていて免疫機能が弱まっている時やストレスを抱えていて副腎機能が低下している場合には、そこに優先的に使われますので、その他は後回しにされます。つまりお肌のハリや潤いのためには使われないということです。そのため同じビタミンCのサプリメントを摂取していても、お肌が白くなる方とそうでない方といるのですね。まずはストレスを溜めこまず、食事や睡眠を十分にとり免疫機能を下げることのないようにしましょう。