太陽光を浴びることのメリット

寒さが厳しくなり、どうしても暖かい部屋で過ごしたくなりますね。ですが、こんな寒い冬こそ積極的に外に出て太陽を浴びてほしいなと思います。太陽を浴びることで体内時計が整い、栄養素ビタミンDも作られ、健康的な日々を送ることに役立ちます。今日は太陽光を浴びることのメリットをお伝えしていきます。

ビタミンDがつくられる

ビタミンDは、細胞内外のカルシウムのバランス調整、骨の形成などに重要なはたらきをもっています。さらに免疫機能向上、ガンや糖尿病などの病気との関わりも判明しており、私たちの健康に欠かせないビタミンです。

このビタミンDを得るための方法は2つ。

1つはビタミンDが含まれる食品を摂取すること、もう1つが日光にあたり紫外線を浴びることです。食品ではレバーや海藻類、干し椎茸などに多く含まれています。

そして私たちの皮膚には、ビタミンDの前段階の物質であるプロビタミンDが存在しており、その物質が紫外線UV-Bを浴びることでビタミンDに変化します。ここで注意したいことは、UV-Bがガラスや洋服を通らないことです。そのため日焼け防止のために長袖を着ていたり、屋内でガラス越しに太陽を浴びていたとしてもビタミンDはつくられません。紫外線量は季節によっても異なりますし、緯度が高い地域では少なくなるなど、住んでいる場所や地域、環境などによって大きく異なります。

冬は日照時間が少なく、屋内で過ごすことも増えますので、日差しのある日中には是非積極的に外出してみましょう。

体内リズムが整う

私たち人間には体内リズムが備わっています。

この体内リズムがあることで、朝気持ち良く起きることができたり、夜は自然と眠くなったり、食欲がコントロールできたりと、日常生活を送ることができます。少し細かくお伝えすると、朝方に多く分泌されるコルチゾールのはたらきにより、私たちは目を覚まします。

さらに日中日光に当たること、幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンがつくられます。そしてセロトニンを元に、睡眠ホルモンであるメラトニンが合成されます。このようなホルモン分泌は、体内リズムによってうまく調整されているため、私たちが日常生活を送れているのですね。この体内リズムの司令塔は、脳の視床下部にある視交叉上核 (しこうさじょうかく) です。

明るい太陽光を浴びると、目の網膜からこの視交叉上核に信号が行き体内時計がリセットされます。そのため、夜中にスマホやパソコンを使って光を浴びていると、眠れなくなるなど体内時計に影響が出てきてしまいます。 

私たちの1日は24時間であり、体内時計をこの24時間に合わせるためには、太陽を浴びることが大切です。

1日1回は日光を浴びよう

私たちの健康な生活には、太陽に浴びることがとっても大切です。

近年では日焼けによるダメージを気にしすぎるあまり、外出時には常に皮膚を隠している方も多く見受けられます。確かに日焼けやシミといった美容へ影響、さらに皮膚がんのリスクなども考えると、日焼けのしすぎは問題です。

ですが先に挙げたビタミンDを食品だけで摂取することはかなり難しいです。親御さんが小さなお子さんに過剰な日焼け防止対策をしたために、骨の形成に影響が出る例も発生しています。

太陽を浴びたことでのメリットとデメリットを考え、ご自身の住まいや食生活の状況を考慮した上で、是非11回は外出して、太陽の光を浴びて、健康な生活を送ってくださいね。