カフェインが身体に及ぼす影響

コーヒーや緑茶、紅茶など、カフェインが含まれているものを日常的に飲んでいる方が多いと思います。カフェインには、元気を出す、集中力を生み出すといった効果も期待できますが、眠れなくなる、コーヒーを飲んでいないと元気が出ないといった症状も起こり得るため、摂り過ぎには注意が必要です。

カフェインを飲むと元気が出る理由

眠気覚ましにコーヒーを飲む方も多いかと思いますが、カフェインを摂ると元気が出たり、活力が沸きますよね。その理由を考えていきます。

  • カフェインは、アドレナリンを分泌させる

カフェインを摂ると、アドレナリンやコルチゾールとよばれるホルモンが分泌され、血糖値が上昇してエネルギーがつくられます。

  • アデノシンの作用を抑える

眠気に関わるアデノシンという物質の働きを抑える作用があります。そのため脳が覚醒、興奮します。

  • カフェインを材料として、エネルギーがつくられる

体内でエネルギーを生み出す回路にカフェインが必要なため、カフェインを摂取するとエネルギー回路が回り、多くのエネルギーが生み出されます。あわせてエネルギーを生み出すためには他のビタミンやミネラルも必要であるため、カフェインを摂取している時には様々な栄養素が消耗され、カフェインがきれた場合に強い疲労感やエネルギー切れを引き起こします。

カフェインが多く含まれる飲み物

最近では、「カフェインゼロ」と謡われた商品や「デカフェ」と呼ばれるカフェイン量を抑えたコーヒーが人気など、カフェイン摂取を気にされる方も増えています。

私たちが日頃目にする飲み物にはどのくらいのカフェインが含まれるのかをみていきましょう。(食品安全委員会資料より引用、100mlあたりの量)

  • コーヒー:60mg(インスタントコーヒー:57mg
  • 紅茶:30mg
  • ウーロン茶:20mg
  • 玉露:160mg
  • エナジードリンク:32-300mg(商品によって異なる)

一般的なマグカップ150-180mlのコーヒーであれば、カフェインは100mg前後となります。

またデカフェはカフェイン量がゼロではなく、通常の15-30%程度はカフェインが含まれていますので注意が必要です。さらに、最近増えているエナジードリンクにも多くのカフェインが含まれます。寝不足の時や仕事を頑張りたい時に飲む場合が多いかと思いますが、カフェイン飲料であることも意識しておきましょう。

カフェインを摂る時のポイント

カフェインはコーヒーやお茶、チョコレートといった物に含まれ、日常的に摂取量が増えやすいため、摂り過ぎには注意が必要です。

カフェインを摂取すると30分後には体内量がピークを迎え、体内に長く留まり、5-7時間が半減期といわれています。例えば、15時のブレイクタイムにコーヒーを飲んだ場合、20時から22時になってやっと、カフェイン量が半分程になります。良い睡眠を摂るためには飲む時間を考える必要があります。

そして、先にお伝えしたように、カフェインには血糖値を上げる作用やエネルギー回転を上げる働きがあるため、摂取している時には元気に動けたとしても、カフェイン無しでは 元気が出ないといったことに陥る可能性があります。

こういった症状には個人差も大きいことから、ご自身の体調の変化を確認しつつ、日頃の飲み物との付き合い方 を考えていきましょう。