イライラする。その原因は栄養不足?
些細なことにもイライラを感じてしまったり、最近怒りっぽいなと感じたりすることはありますか? 私たちの感情を生み出す材料のひとつは、日頃の食事から摂る栄養です。もし、感情のコントロールが難しいと感じる場合は、日頃の食事を見直してみてくださいね。
栄養が足りないとイライラする?
今日は、イライラの原因を栄養の観点から考えていきましょう。
感情を抑えようと努力してみても、なかなか難しい場合がありますよね。
私たちの感情には、神経伝達物質というものが関係しています。ドーパミンやセロトニン、GABAといった名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか? これらを神経伝達物質といい、やる気を出したり、幸せを感じたり、リラックスしたりといった感情に関わっています。
そのため、これらが分泌されないとやる気が出なかったり、身体の緊張が抜けなかったりといったことにつながります。反対に分泌量が多すぎても、不安感が強くなってしまう場合がありますので、バランスが大切です。
そして、これら神経伝達物質の材料はタンパク質であり、加えて、鉄、ビタミンBやビタミンC、葉酸など実に多くの栄養素を必要としています。そのため、偏った食生活や極端な食事制限で栄養素が不足していると、感情がコントロールできないといったことにつながります。
栄養不足の原因は、アルコールの摂り過ぎや胃酸不足も
栄養素が不足する原因は、食べるもの以外のことも考えられます。
例えば、アルコールの摂り過ぎや胃酸の量が少ないこと。アルコールは身体にとって毒物なので、排泄するためにビタミンなどの多くの栄養素が使われてしまいます。そのため、いくら栄養バランスの良い食事をしていたとしても、アルコールの摂り過ぎは結果として栄養不足を引き起こします。
さらに、神経伝達物質の材料はタンパク質とお伝えしましたが、食べたタンパク質を消化するための胃酸も必要不可欠です。胃酸が足りなければ、いくらタンパク質を摂取していたとしても体内では使われませんので、神経伝達物質も十分につくれないんですね。
また、お腹が空くとイライラした経験はありませんか?
エネルギー不足はイライラや不安感を引き起こします。私たちは身体を動かすにも心臓を動かすにもエネルギーが必要で、身体のエネルギーが足りなくなると、栄養、特にすぐにエネルギーになる糖質を欲します。そしてすぐにエネルギーを得られれば安心感につながり、食事が摂れないような状況が続くとイライラといった感情につながります。
そのため、3食しっかりバランスの良い食事をすることが大切です。
できることから
栄養の観点から感情のコントロール不良についてお伝えしましたが、他にも精神的ストレスの問題やホルモンバランスの崩れなど、様々なことが原因として考えられます。ご自分でイライラの原因となるものを考えつつ、栄養バランスのとれた食事を心がけることで、少しでもイライラを減らしていきましょう。
特におすすめな食材は、マグロなどのお魚、赤身のお肉、レバー、海藻類です。まず、タンパク質は神経伝達物質の材料となりますし、マグロやレバーには鉄が含まれ、赤身のお肉にはビタミンB群、海藻類にはミネラルが豊富です。
「これだけを食べれば良い」という考えではなく、バランスの良い食事を心がけましょう。