あなたの疲れ、実は「副腎疲労」かも……

朝起きられない、寝ても疲れがとれない、仕事するにはコーヒーが手放せない……。こういった方は副腎という臓器が疲れているかもしれません。

副腎は、ストレスホルモンともいわれるコルチゾールを分泌することでストレスに対処しますが、その状態が長期に及ぶと副腎が疲弊し、機能低下に陥ります。

ストレスを感じた時の反応

私たちはストレスを感じた時、そのストレスに対処しようとします。

例えば「イライラする」「緊張する」「心臓がバクバクする」といったことを感じるでしょう。これがストレスに対する身体の反応であり、心拍数の増加や血圧の上昇が起こり、自らを守ろうとします。

少し現実味がないかもしれませんが、獣や敵に襲われた時には全力で逃げる、もしくは戦い、何としてでも自分の身を守る行動をとります。

このように様々な脅威を感じた時の行動こそが、ストレスに対する反応であり、私たちは心理的要因、身体的要因、環境要因、社会的要因といった、全ての要因に対してストレス反応を起こします。

ストレスホルモン「コルチゾール」

ストレス時の身体の反応のひとつとして、副腎から「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。このコルチゾールが分泌される時に、身体に蓄えられているグリコーゲンを分解させて血糖値を上げることで、ストレスに対抗するためのエネルギーを産生します。そしてストレスが無くなれば、自然とコルチゾール分泌は低下します。

ですがストレスが長期間に及ぶと、コルチゾールの分泌に異常をきたすようになります。

このような状態を、副腎が疲れている「副腎疲労」とあらわすことがあります。

こういった状況になってしまうと、体内でエネルギーをつくることが難しくなるため、コーヒーや甘いものを欲したり、エナジードリンクで無理やり血糖値を上げたりすることで元気を出そうとします。

副腎疲労の対処法 

副腎疲労の対処法は、何より「ストレスを避ける」ことです。

一時的なストレスは問題ありませんが、長期化して慢性化することが問題です。

あわせて「カフェイン、アルコールを避ける」こともポイントです。カフェインとアルコールは、コルチゾールを無駄に消費させてしまうため、副腎疲労の症状を助長させてしまいます。

さらに副腎疲労の症状がある方は、同時に「低血糖」の症状がみられる方が多いです。低血糖は血糖値が下がり過ぎてしまうことで、精神症状や過食症状、睡眠トラブルなどを引き起こします。

これらの症状が強い場合は、専門の医療機関への受診をおすすめします。